※本記事にはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト)を含みます。水分量の目安は、山岳遭難対策中央協議会(警察庁・環境省・スポーツ庁などで構成)の「山岳遭難セーフティーカード」の記載をもとにし、筆者の富士山での体験を加えています。情報確認日:2026年10月18日
「日帰り登山って、水は何リットル持っていけばいいの?」「多すぎると重いし、少なすぎるのは怖い」
結論から言うと、途中で水を買えない日帰りなら2L持ってください。逆に、ルート上に営業中の山小屋や自販機があるなら、1Lで出て、途中で買い足せば十分です。
「2L」は気分で決めた数字ではありません。登山の安全を呼びかける公的な協議会が出している計算式「体重×行動時間×5」で計算すると、体重60kgの人が6時間歩く日帰りでは約1.8Lになります。これを切りのいい数字にしたのが2Lです。
この記事では、その計算式と早見表、「2L」と「1L」をどう使い分けるか、水だけでは足りない理由をまとめます。
水の量は「体重×行動時間×5」で決める

山岳遭難対策中央協議会の「山岳遭難セーフティーカード」には、必要な水分量を次の式で求められると書かれています。
水分量の目安(ml)=体重(kg)×行動時間(h)×5
この式に当てはめると、次のようになります。
| 行動時間 | 体重50kg | 体重60kg | 体重70kg |
|---|---|---|---|
| 3時間 | 約750ml | 約900ml | 約1,050ml |
| 4時間 | 約1,000ml | 約1,200ml | 約1,400ml |
| 6時間 | 約1,500ml | 約1,800ml | 約2,100ml |
| 8時間 | 約2,000ml | 約2,400ml | 約2,800ml |
ポイントは、「行動時間」はコースタイムではなく、休憩も含めて山にいる時間で考えることです。初心者はコースタイムより遅くなりがちなので、計算は長めの時間でしておくと安心です。
何リットル持つかは「途中で買えるか」で決める

途中で買えない日帰り → 2L持つ
水場も山小屋も自販機も無い山では、持って行った水がすべてです。足りなくなっても、山の中ではどうにもなりません。
一般的な日帰り(6時間前後)なら、2Lを基準にしてください。早見表のとおり、体重60kgで6時間なら約1.8Lなので、2Lあれば足ります。行動時間が6時間を超える山や、体重が重めの人は、式で計算して足してください。
たとえば那須岳の茶臼岳は、ロープウェイ公式によると標高1,500m以上に水場もトイレもありません(那須岳の体験談)。こうした山では、登山口で必要な分を全部持ってから歩き出します。
途中で買える日帰り → 1Lで出て、途中で足す
ルート上に営業中の山小屋や自販機があるなら、最初から2Lを背負う必要はありません。1Lで出て、補給地点で買い足せばOKです。水は1Lで約1kg。減らせるなら減らしたほうが、登りが楽になります。
ただし、条件が2つあります。
- 次の補給地点までの分は必ず持つ:補給地点までの時間を式に当てはめて、1Lで足りるか確認する
- 本当に買えるかを事前に調べる:セーフティーカードも「飲み物を購入できる山小屋や水場がどこにあるか調べておくことも大事」としています。山小屋には営業期間があるので、行く日に営業しているかまで確認してください
「たぶん売っているだろう」で減らすのは、いちばん危ないパターンです。確認できなかったら、2L持って行ってください。
富士山で「山の水は貴重」だと実感した話

私が水の大切さを実感したのは、1泊2日の富士登山でした。富士山は山小屋で飲み物を買えますが、山小屋で売られている水の値段を見て、山の上では水は貴重なものなんだと感じました。
富士山の山小屋の水は、たとえば吉田ルート七合目の鎌岩館が、公式サイトで500mlのペットボトル水を参考価格600円〜と案内しています。資材をブルドーザーやスタッフの手で運び上げているぶん、下界と同じ値段にはなりません。
私は富士山に2Lの水(い・ろ・は・す)を持って行き、さらに山小屋で1.5L買い足しました。1泊2日で、合わせて3.5Lです。「富士山は山小屋で買えるから」と少なめに出ていたら、途中で何本も高い水を買うことになっていました。
富士山のように買える山でも、1泊2日で長く歩くなら、2Lは持って出るのがおすすめです。足りない分を山小屋で買う、という順番にすると、重さとお金のバランスが取れます。
泊まった星観荘では、2日目の早出の日に、朝・昼に食べるお弁当と水を用意してくれました。暗いうちに出発する日でも、水の心配をせずに歩き出せたのは大きかったです(星観荘のレビュー)。
行動食も、水の量に関わります。富士山では、食べると喉が渇くお菓子より、羊羹とナッツバーが頼れました。行動食の選び方は富士登山の持ち物レビューに書いています。
水を買うなら「い・ろ・は・す」がおすすめ|ボトルを潰せてゴミを持ち帰りやすい

登山に持って行く水は、い・ろ・は・すをおすすめします。私も富士山には、い・ろ・は・すを持って行きました。理由は、飲み終わったボトルを手で簡単に潰せるからです。
山で出たゴミは、自分で持ち帰るのが基本です。富士山もゴミの持ち帰りが必須でした(富士登山の持ち物レビュー)。2L分のペットボトルを空のまま持ち帰ると、ザックの中でかなりかさばります。潰しやすいボトルなら小さくまとまるので、帰りのザックがすっきりして、ゴミを持ち帰るのが苦になりません。
ラベルレスのタイプなら、捨てる前にラベルをはがす手間もありません。家でまとめ買いしておいて、登山の日に必要な本数だけザックに入れて出かけましょう。
※最新の価格・在庫・内容量はリンク先で確認してください。
水だけでは足りない|飲み方の3つのルール
① 入山前に500ml飲んでおく
セーフティーカードは、入山前に500mlの水分補給を勧めています。登山口に着いてから歩き出すまでに飲んでおけば、背負う水を増やさずに済みます。
② 水だけでなく、塩分も摂る
カードには「汗=水分+塩分」とあり、塩分(電解質)を含んだ経口補水液やスポーツドリンクを勧めています。全部を水にせず、1本はスポーツドリンクにしておくのがおすすめです。
③ トイレの回数で脱水に気づく
カードによると、脱水のサインは排尿回数が減ること。3時間ごとに排尿がなければ、体は脱水状態になっていて、回復には最低でも500mlの水分を摂るよう書かれています。「最近トイレに行っていないな」と思ったら、水を飲むタイミングです。
秋冬でも水は減らさない
涼しい季節は喉が渇きにくいので、つい水を減らしたくなります。ですが、計算式に季節の項目はありません。体重と行動時間で決まります。秋冬も、式どおりの量を持ってください。
2Lの水が入るザックの容量については、登山ザックは何リットル?でまとめています。そのほかの安全対策は登山の安全対策5つもどうぞ。
よくある質問
Q. 日帰り登山の水は何リットル必要ですか?
A. 途中で水を買えない山なら2Lが基準です。体重60kgの人が6時間歩くと、計算式で約1.8Lになります。行動時間が長い日は「体重×行動時間×5」で計算して足してください。
Q. 山小屋や自販機がある山でも2L持つべきですか?
A. 持たなくて大丈夫です。1Lで出て、補給地点で買い足してください。ただし、次の補給地点までの分は必ず持ち、山小屋が営業しているかを事前に確認してください。
Q. 水とスポーツドリンク、どちらがいいですか?
A. 両方持つのがおすすめです。汗では水分と一緒に塩分も失われるので、山岳遭難セーフティーカードも塩分を含んだ経口補水液やスポーツドリンクを勧めています。
Q. 秋や冬なら水は少なくていいですか?
A. 減らさないでください。計算式は体重と行動時間で決まり、季節で変わりません。涼しい日は喉が渇きにくいぶん、意識して飲んでください。
Q. 富士山には水を何リットル持って行けばいいですか?
A. 私は1泊2日で2Lを持って行き、山小屋で1.5L買い足しました(合計3.5L)。山小屋の水は高く、吉田ルート七合目の鎌岩館では500mlの参考価格が600円〜です。2Lは持って出て、足りない分を買うのがおすすめです。
Q. 脱水に気づく方法はありますか?
A. 排尿の回数です。セーフティーカードによると、3時間ごとに排尿がなければ脱水状態で、最低でも500mlの水分を摂るよう書かれています。
まとめ
- 水の量は「体重(kg)×行動時間(h)×5」mlで決める
- 途中で買えない日帰りは2L。6時間を超える日は式で足す
- 途中で買える山は1Lで出て、補給地点で足す。ただし営業しているか事前に確認する
- 入山前に500ml飲む。水だけでなくスポーツドリンクも混ぜる
- 秋冬も水は減らさない
- 水はボトルを潰しやすいい・ろ・は・すがおすすめ。空きボトルを持ち帰りやすい
【情報源】山岳遭難対策中央協議会「山岳遭難セーフティーカード」(PDF・独立行政法人日本スポーツ振興センター 国立登山研修所 掲載)/富士山吉田ルート七合目 鎌岩館「よくある質問」(いずれも2026年10月18日確認)


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